「物を収納したいけど、収納が足りていない」「階段下のスペースをどう活用すればいいのか分からない」と悩みを抱える方も少なくないと思います。デッドスペースになりがちな階段下を活用する方法を知りたい方も多いのではないでしょうか?
この記事では、階段下収納の特徴や魅力、具体的な活用法を分かりやすくご紹介します。この記事を読むことで、階段下を収納に活用するメリットやデザインのコツ、リフォーム費用についてだけでなく、家全体の収納力アップや生活動線の改善につながる具体的なアイデアを知ることができます。
収納が少ないことで悩んでいるという方や、階段下のデッドスペースの活用方法が難しいという方必見の内容です。
PROFILE
リノベ秋田編集部
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
目次
階段下収納の魅力とは?
階段下を収納スペースとして利用することの魅力とは何でしょうか?ここでは、階段下スペースとは何か、それを収納スペースにリフォーム・リノベーションすることの魅力についてご紹介します。
- 階段下スペースとは?
- 魅力① 収納力の向上
- 魅力② デザイン性の向上
階段下スペースとは?
「階段下スペース」は一般的に「デッドスペース」と呼ばれる場所で、階段の形状や構造により広さや高さが異なります。
階段下収納リフォームとは、階段の下にあるデッドスペースを収納スペースとして活用するリフォームで、階段の種類や作りによって収納可能なスペースは異なります。
- 螺旋階段の場合
収納として活用しにくいですが、デザイン的に工夫すれば活用の可能性があります。 - 直線階段の場合
比較的広く長方形のスペースが生まれやすく、収納に最適です。 - 折り返し階段の場合
不規則な形状の間取りが多く、カスタマイズが必要です。
魅力① 収納力の向上
デッドスペースを活用することで、新たな収納場所が生まれ、家全体の収納力がアップします。特に、家が小さいケースや物が多い家庭にとっては貴重なスペースになります。また、限られたスペースを効率的に活用する工夫が求められる都市部の住宅やマンションといった物件では効果的です。
よく使う物を収納すれば、必要な時にすぐ取り出せて家事や日常の作業がスムーズに進みます。玄関近くなら靴やコートの収納に、リビングの近くなら子供のおもちゃや掃除用具の収納として活用することができます。
一方、季節物(クリスマスツリーなど)や普段使わない物、ちょっとしたエクステリアなどの収納場所としても便利です。棚や引き出しを組み合わせれば、大きな物から小さな物まで効率的に収納可能です。
階段下を収納としてリフォームすることで、家全体をすっきりとした印象にできます。見えない収納にする場合、生活感を隠すことができます。階段下は目につきにくい場所なので、来客時にも安心です。
魅力② デザイン性の向上
単に収納スペースが増えるだけでなく、おしゃれなインテリアやアクセントとして空間を活用することができます。例えば、リビングの本棚や飾り棚にすると、機能的でありながら美しい空間を演出できます。
階段や周囲のインテリアと調和した素材や色を選ぶことで、全体的な統一感が生まれ、洗練された空間に仕上がります。また、無垢材、金属、鏡面仕上げなどを活用すると、高級感のあるデザインにすることができます。
階段下のスペースを隠し収納としてデザインすることで、見た目は階段の一部に見せつつ、収納としての機能を持たせる工夫が可能です。一方、ガラス扉を採用するとスタイリッシュで開放的な空間に見せることができます。
階段下収納を作るメリット
階段下収納のメリットにはどんなものが挙げられるのでしょうか。ここでは、階段下の収納を作るメリットについてご紹介します。
- 間取りを無駄なく使える
- 家の整理整頓に役立つ
- 暮らしに合わせたカスタマイズが可能
間取りを無駄なく使える
デッドスペースを収納として利用できると、無駄を最小限に抑えることができます。棚や引き出しを組み合わせれば、大型の物から小物まで効率的にしまうことができます。
家の整理整頓に役立つ
よく使うものを収納すれば家事や日常生活がスムーズになり、季節物を収納すれば暮らす空間を広く保つことができます。リビングや玄関周りに階段がある場合、階段下を収納として利用することで動線がすっきりします。
暮らしに合わせたカスタマイズが可能
カスタマイズ性や用途の汎用性が高いこともメリットです。家族構成や生活スタイルに応じて、収納の用途を変更することができます。たとえば、子どもが成長するにつれて収納の用途を変えられる点が便利です。
リフォームの設計を工夫することでバリアフリー化することもできます。低い位置の収納をスライド式にしたり、取っ手の大きさや位置を工夫することで、「誰でも使いやすい」空間に変えることができます。
階段下収納を作るデメリット
ここまでは、階段下を収納へリフォームすることのメリットについてご紹介してきましたが、階段下収納リフォームのデメリットを把握しておくこともとても大切です。ここでは、階段下を収納へ作り替えることのデメリットについてご紹介します。
- 湿気やカビのリスク
- 施工費用がかかる
- 建築に関する法律や階段構造による制約
湿気やカビのリスク
階段下は閉鎖的で通気が悪いため、湿気がたまりやすい環境です。特に、階段下は窓やドアがないことが多いため、収納物が密に配置されると空気の流れが悪くなり、カビが発生して収納物を傷めたり、悪臭が発生する原因になります。
そのため、収納した衣類や紙類(書類・本など)は劣化しやすい可能性があります。さらに、配管や階段の構造によっては、水回りや外壁に近いことがあり、結露や漏水に注意する必要があります。
施工費用がかかる
リフォームの規模や内容によりますが、小規模な改装でも数万円から、デザイン性や構造によっては数十万円かかることもあります。
階段下の形状に合わせたオーダーメイドの収納を設置する場合、電気配線や柱の位置など、既存の構造に配慮した設計が必要なケースは、施工費用が高額となることがあります。
また、収納の防湿・断熱対策として壁や床下に断熱材を導入する必要があり、特に古い住宅の場合、断熱性の向上に手間と費用がかかることがあります。
建築に関する法律や階段構造による制約
階段の強度・構造・建築に関する法律により、設計が制限されることがあります。
階段の構造部分を損なうような改築は不可能で、特に柱や梁(はり)が存在するケースは、取り外しや変更が不可能となります。また、天井の高さが一定以下だと収納空間として使えない場合があります。
階段下は建築基準法や消防法に基づく制約があり、防火仕様が必要な場合があります。収納としてリフォーム可能かどうか、リフォームするときはあらかじめ自治体の規制を確認しましょう。
階段下収納の活用アイデア
階段下を収納としてリフォームしたら、どのように活用することができるのでしょうか?実は、収納に限らず様々なスペースとして活用することができます。ここでは、階段下を十分に活用するためのアイデアについてご紹介します。
- 収納
- 子供の遊び場
- ペット専用スペース
- ワークスペース
収納
ファミリークローゼット
広い階段下スペースがある場合、衣類や布団、季節用品を収納するためのスペースとして利用できます。特に、扉を設けて見えない収納にすることで、部屋がよりすっきり見えます。
シューズインクローゼット
靴やアウトドア用品を収納する場所として階段下を活用するのは人気のアイデアです。特に、玄関に近い場所に階段がある場合に非常に実用的です。
リビングのオープン収納
見せる収納として、観葉植物や写真を飾ることも可能です。階段下のスペースを本棚や飾り棚として使うことで、リビングのデザイン性を高めつつ収納も確保できます。
また、収納に限らず、下記のようなスペースとして活用することも可能です。
子どもの遊び場
階段下のスペースを子どもの秘密基地や遊び場にすると、家の中を楽しい場所にすることができます。柔らかいマットを敷いて安全性を確保し、壁にボードを設置すればお絵描きスペースにもなります。
本棚や小さな収納ボックスを置けば、絵本やおもちゃを収納しやすく、片付けの習慣もつきやすいです。また、カラフルなライトやカーテンを取り付けて個性的な空間を演出すれば、子供が喜ぶこと間違いありません。
ペット専用スペース
階段下にペットの寝床やペット用のトイレ、餌置き場を設けることでペット専用のスペースにすることができます。ペットがリラックスできるように、床にはクッション性のある素材を使用すると良いでしょう。
また、通気性や清掃のしやすさも考慮して設計することで、ペットにも家族にも快適な空間を提供できます。
ワークスペース
幅が狭い場合でも、壁に棚を取り付けて収納を確保したり、コンパクトなデスクと椅子を配置すれば、小さなワークスペースや書斎として十分活用できます。
必要最低限の照明を設置し、パソコンや文具が効率良く使えるように整理整頓すれば、テレワークや趣味の作業にも適したスペースになります。
階段下収納のリフォームにかかる費用
階段下収納のリフォームにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?リフォームにかかる費用は、リフォームの規模や内容、使用する素材によって大きく異なります。ここでは、具体的な費用項目や内訳についてご紹介します。
- 解体工事の費用
- 内部造作費用
- 扉や引き出しの設置費用
- 照明・電気工事費用
- デザインリフォーム費用
解体工事の費用
一般的に、解体工事の相場として3万円~5万円程度が一般的です。階段下スペースを開放するために行う最初の作業で、既存の壁や床を取り除きます。
取り壊し範囲が広い場合や構造上難易度が高い場合は、追加費用が発生することもあります。
内部造作費用
内部造作費用とは、階段下の内装を整えるための作業費で、合計2万円〜4万円前後が相場となっています。
この費用には、収納棚、壁材・断熱材、床材の取り付けなどが含まれます。
- 棚の設置費用
1段あたり5,000円~1万円程度。高さや奥行きに応じてカスタマイズ可能です。 - 壁材・断熱材の施工費用
1㎡あたり5,000円~1万円程度。湿気対策を施す場合、耐水性のある素材を選ぶと追加費用がかかることがあります。 - 床材の施工費用
5,000円~1.5万円程度。フローリングやクッションフロアなど素材によって異なります。
扉や引き出しの設置費用
扉や引き出しの設置費用として1万円〜10万円程度が相場となっています。階段下収納の扉を設置する場合、種類やデザインにより費用が異なります。
- 簡易的な引き戸
2万円~5万円程度。比較的低価格で取り入れやすいというメリットがあります。 - デザイン性の高い扉(鏡付きや塗装仕上げ)
5万円~10万円程度。部屋の雰囲気に合わせることで洗練された空間を作り出すことができます。 - 引き出し収納
1基あたり1万円~3万円程度。引き戸と同じく、比較的低価格で取り入れやすいというメリットがあります。
照明・電気工事費用
階段下に照明を取り付ける場合は配線工事が必要で、作業費は約1万円~3万円が相場です。LED照明やセンサーライトを選べば、利便性を高めつつ省エネ効果も期待できます。
デザインリフォーム費用
収納以外の用途や高級感を求めたリフォームを行う場合、インテリア設計費用やデザイン料が加算され、20万円以上になることがあります。
節約のポイント
ここまで、階段下スペースのリフォームにかかる費用についてご紹介しましたが、必ずしも上記の費用がかかるわけではありません。節約のポイントもありますので、ここではそれについてご紹介します。
- 既製品の利用
- DIY作業の取り入れ
- 複数業者での見積もりの比較
既製品の活用
市販の収納ユニットや棚を購入し、活用することでオーダーメイドよりも費用を抑えられます。たとえば、IKEAやニトリなどの家具を組み合わせて使う方法があります。
DIY作業の取り入れ
自分で行う作業を取り入れることで、施工費を削減できます。例えば、棚の設置や塗装を自分で行うことで、数万円の節約が可能です。
複数業者からの見積もりの比較
複数の業者に問い合わせ、費用や提案内容の見積もりを比較しましょう。リフォーム会社によって見積もり額が大きく異なることがあるため、ひとつの業者に限らずさまざまな業者の見積りを参考にして計画しましょう。
階段下収納リフォームの注意点
階段下収納リフォームは空間を有効活用できる一方で、設計や施工時に注意すべき点がいくつかあります。後悔しないよう念入りに計画しましょう。失敗を防ぐための具体的な注意点についてご紹介します。
- 階段の構造と強度
- 空間のサイズと用途の確認
- 湿気やカビ対策
- 防火性能の確保
- 収納の設計と使い勝手
- 配線や電気設備の安全性
- デザインと機能のバランス
階段の構造と強度
設計時には、階段の構造と強度を考慮しましょう。階段自体の構造がリフォームに影響を与える場合があります。特に、階段が建物全体の強度を支えている場合には、構造計算や補強工事が必要になることがあります。
空間のサイズと用途の確認
階段下スペースの高さや奥行きを正確に測定し、収納に適した用途を決めることが重要です。高さが低い場合、収納可能な物が限られるため工夫が必要です。
湿気やカビ対策
階段下は密閉されやすく湿気がこもりやすい環境です。湿気やカビを防ぐためには、次のような対策を講じる必要があります。
- 換気口を設ける。
- 防湿材を使用する。
- 除湿機や湿気取り剤を設置する。
防火性能の確保
階段下を収納として利用する場合、火災のリスクを考慮し、防火に対応した素材や施工方法を選ぶことが推奨されます。
収納の設計と使い勝手
収納スペースの奥行きが深すぎると、奥の物を取り出しにくくなることがあります。引き出しタイプの収納やスライド式の棚を設置することで、使いやすさを向上させる工夫が必要です。
配線や電気設備の安全性
照明やコンセントを設置する場合、配線が見えないように処理し、使用時の安全性を考える必要があります。
デザインと機能のバランス
デザイン性にこだわるあまり、収納の実用性が損なわれないよう、デザインと機能のバランスを両立することを検討しましょう。
DIY vs プロ依頼|どちらが適している?
階段下収納リフォームを行う際、DIYで進めるかプロに依頼するかは、作業内容や求める仕上がりによって選ぶことができます。それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。
- DIYでできること
- プロへ依頼するメリット
- プロへ依頼する場合の費用相場
- DIYとプロへ依頼する作業の選び方
DIYでできること
簡易的な棚の設置
市販の棚板や収納ユニットを利用して、必要なサイズに合わせた収納スペースを自作できます。DIY工具があれば、比較的簡単に作業可能です。
塗装や壁紙の施工
階段下の壁面や内部空間に塗装や壁紙を貼りつける作業は、DIY初心者でも取り組みやすい作業です。
小型収納の設置
可動式のキャスター付きの収納ボックスや組み立て家具を使ったアレンジで、手軽に収納スペースを増やすことができます。
プロ依頼のメリット
複雑な施工が可能
階段下の壁や床を解体する必要がある場合や、配線工事を伴う場合には、プロに依頼するのが安全です。また、設計段階から専門家が関わることで、収納スペースの効率を最大限に引き出す設計が可能です。
高い仕上がり品質
プロの施工は見た目や耐久性に優れており、長期間安心して使用できる仕上がりが期待できます。特に湿気対策や強度の確保が必要な場合はプロの技術が不可欠です。
時間の節約
プロに依頼することで、短期間でリフォームを完了させることができます。DIYは時間がかかることが多く、特に初心者の場合は慣れるまでに手間取ることがあります。
プロ依頼の費用相場
プロに依頼した場合の費用は、規模や内容により異なりますが、一般的には10万円~50万円程度が目安です。複雑な造作や高級な素材を使用する場合、これ以上の費用がかかることもあります。
DIYとプロ依頼の選び方
予算を抑えたい場合
DIYが適していますが、基本的な工具の準備や時間的余裕が必要です。
品質を重視したい場合
プロ依頼が適しています。特に長く使う予定の収納スペースでは、初期投資を惜しまない方が結果的にコストパフォーマンスが良い場合があります。
まとめ
今回の記事では、普段見落としがちな階段下のデッドスペースのおすすめ活用法について解説してきました。
デッドスペースを有効活用することで、収納力やデザイン性を向上させ、住まい全体をより快適にできます。その一方で、湿気やカビのリスク、施工費用や設計上の制約など、注意すべきポイントも存在します。
リフォームを成功させるためには、階段下の構造やスペースの特性をよく理解し、目的に合わせた収納デザインを計画することが重要です。また、湿気対策や防火性能の確保など、安全性を考慮した施工が求められます。
階段下収納は、小さなスペースながら住環境を大きく改善する可能性を秘めています。家族のライフスタイルや収納ニーズに合わせて、階段下の空間を最大限に活用し、より快適で機能的な住まいを実現しましょう。
PROFILE
リノベ秋田編集部
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。