キッチンのリフォームやリノベーションを考えた際、「費用はどれくらいかかるのか?」「どのような注意点があるのか?」といった疑問や不安を抱く方は多いのではないでしょうか。また、思い通りにいかない計画や予算オーバーが心配になるのも無理はありません。キッチンは家族みんなが集まる大切な場所だからこそ、失敗や後悔は避けたいものです。
この記事では、キッチンのリフォームやリノベーションを成功させるための費用相場と注意すべきポイントについて詳しく解説します。リフォームを初めて行う方にも分かりやすく、無理なく満足度の高いキッチンを実現するためのコツがわかる内容です。この記事を読み、失敗や後悔のないキッチンのリノベーションを目指しましょう。
PROFILE
リノベ秋田編集部
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
目次
キッチンのリフォーム・リノベーションの費用は?
キッチンは家庭の中心と言われる場所です。家族が毎日利用し、料理を楽しむ場であり、時にはコミュニケーションの場にもなります。そんな大切なキッチンをリフォーム・リノベーションする目的は、使いやすさの向上、デザインの改善、機能の追加などが考えられます。
キッチンの収納が足りない、調理スペースが狭い、古い設備の使い勝手が悪いといった悩みは、多くの家庭で見受けられます。これらの問題を解決するために、キッチンリフォーム・リノベーションを検討する人が増えています。
平均的なキッチンリフォーム費用の相場
一般的なキッチンリフォームの費用相場は、約86万円です。ただし、この金額はあくまで目安であり、実際の費用は様々な要因によって異なります。単純な設備更新のようなシンプルなリフォームであれば50万円以下で済む場合もありますし、間取り変更など大規模なリノベーションでは150万円以上かかることもあります。
費用に影響する要因
キッチンリフォーム・リノベーションの費用に影響する要因は様々ですが、大きく3つの要因があります。
リフォームの内容
単純な設備交換か、大幅なレイアウト変更を伴うものかで、費用は大きく異なります。
キッチンの種類
I型、L型、対面式、アイランド型など、キッチンのレイアウトや規模により費用が変わります
工事規模
配管の移動や壁の取り壊しなどの工事が必要な場合、その分費用がかさみます。
【予算別】キッチンリフォームはどこまでできる?
キッチンリフォームの費用は、予算に応じてどこまでの工事が可能かが変わります。ここでは、予算別にリフォーム内容の実例を見ていきましょう。
予算:50万円未満
50万円未満の予算でのリフォームは、比較的シンプルなものが中心となります。この価格帯では、大規模なレイアウト変更や設備の全面交換は難しいため、コストを抑えた小規模な改善が主な内容となります。
例:背面収納の造設、キッチンパネルの施工、レンジフードの交換
背面収納を新たに設置することで収納力を増やすリフォームや、古くなったキッチンパネルを新しいものに交換するリフォーム、外気の影響を受けにくく設置場所を選ばないレンジフードを交換するリフォームが考えられます。これらの工事は比較的短期間で完了し、費用も抑えられるため、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。
予算:50万円〜150万円
50万円から150万円の予算があれば、より多機能なリフォームが可能となります。この価格帯では、キッチン全体の交換やレイアウト変更なども視野に入れることができます。
例:システムキッチン交換、対面式への変更
古いキッチンを最新のシステムキッチンに交換することで、調理の効率が格段に向上します。また、対面式キッチンへの変更もこの予算内で実現可能です。対面式キッチンは、リビングやダイニングとの一体感が生まれ、家族とのコミュニケーションがしやすくなる点が魅力です。
予算:150万円以上
150万円以上の予算がある場合、キッチン全体を大幅にリニューアルすることができます。この価格帯では、デザイン性や機能性を追求した高級感あるキッチンリフォームが可能です。
例:アイランドキッチンやペニンシュラキッチンの設置、キッチン全体の移動とレイアウト変更
アイランドキッチンは、キッチンの中央に配置されるため、広々としたスペースを活かしたデザインが特徴です。ペニンシュラキッチンは、キッチンの片側が壁面に接しているため、LDKが開放的な空間になります。ペニンシュラの壁側に通路を設け、物干しスペースなどの水まわりを集約すれば、スムーズな家事動線も実現できます。
また、キッチン全体の移動やレイアウト変更も、この予算ならば実現可能です。これらのリノベーションにより、家全体の動線が改善され、日常生活がより快適になります。
キッチンリフォームの事例紹介
具体的な事例を見ていくことで、どのようなリフォームが実現可能かイメージしやすくなります。ここでは、費用別にいくつかの実際のリフォーム事例を紹介します。
50〜100万円の事例
例1:I型クリナップ『ラクエラ』
I型キッチンは、スペースを効率的に活用できるため、限られたスペースでも使いやすいレイアウトです。クリナップの『ラクエラ』は、シンプルで機能的なデザインが特徴で、予算内で高品質なキッチンが手に入ります。
例2:L型キッチンの対面式変更
L型キッチンは、調理スペースが広く、複数の作業を同時に行うことができます。これを対面式に変更することで、リビングとの一体感が生まれ、コミュニケーションがしやすくなります。
100〜150万円の事例
例1:リクシル『アレスタ』
リクシルの『アレスタ』は、スタイリッシュなデザインと高機能が特徴です。この予算ならば、収納力や清掃性に優れたシステムキッチンを導入することが可能です。
例2:アンティーク調の無垢材キッチン
アンティーク調の無垢材を使用したキッチンは、温かみのあるデザインが魅力です。このような自然素材を取り入れたリフォームは、見た目の美しさだけでなく、耐久性も期待できます。
150〜250万円の事例
例1:食洗機付き対面キッチン、コンロをガスからIHに変更
対面キッチンに食洗機を組み込むことで、家事の負担が軽減されます。また、ガスコンロからIHクッキングヒーターに変更することで、安全性や清掃のしやすさが向上します。
例2:キッチンの移動とアイランド型設置
キッチンを別の場所に移動し、アイランド型キッチンを設置するリフォームです。これにより、調理スペースが広がり、家族やゲストと一緒に料理を楽しむことができます。
250万円以上の事例
例1:特注オールステンレスキッチン
オールステンレスのキッチンは、プロの料理人も愛用するほどの耐久性と清掃性を誇ります。特注のステンレスキッチンは、デザインと機能性を最大限に追求できるため、こだわりのあるリフォームをしたい方におすすめです。
例2:I型キッチンをコの字型に変更
I型キッチンをコの字型に変更することで、収納力や作業スペースが大幅に増加します。また、複数人での調理がしやすくなるため、家族で一緒に料理を楽しむことができます。
キッチンリフォームの費用を抑える3つのポイント
キッチンリフォームは費用がかさむことが多いため、コストを抑える工夫が求められます。ここでは、リフォーム費用を抑えるための3つのポイントを紹介します。
・キッチン本体の費用を抑える方法
・工事費用を抑える方法
・複数社から見積もりの取得
キッチン本体の費用を抑える方法
キッチン本体の費用を抑えるには、アウトレット品や旧型モデルを選ぶことがポイントです。最新モデルは魅力的ですが、少し古いモデルでも十分な機能が備わっていることが多く、価格も抑えられます。
工事費用を抑える方法
工事費用を抑えるには、既存のキッチンの場所を変えずにリフォーム工事を行うことがポイントです。キッチンのレイアウト変更や移動には、配管工事や電気工事が伴い、これらの工事は費用がかさむ原因となります。
複数社からの見積りの取得
複数のリフォーム会社から見積りを取得し、コストを比較することも費用を抑えるうえで重要です。相見積りを取ることで、適正価格が把握でき、無駄なコストを削減できます。また、見積りを取る際は、工事内容や諸経費の詳細を確認し、透明性を確保することが大切です。
キッチンリフォームにおける3つの注意点
キッチンリフォームをするうえで、3つの注意点を押さえておく必要があります。
・工事前の準備
・工事中の過ごし方
・工期の目安と工事中の生活スタイルへの影響
以上3点について、説明していきます。
工事前の準備
キッチンのリフォーム・リノベーションに着手する前には、十分な準備が必要です。
まず、現状のキッチンでの不満点や改善したいポイントを洗い出し、それに基づいてリフォームの計画を立てることが重要です。web検索で実例などを探すことで、リフォームの具体的なイメージを持ちやすくなるでしょう。
自分で購入した商品等の取り付けのみの工事などは依頼が出来ない場合があるので、ホームページなどで確認しておきましょう。相談や問い合わせが無料の会社は多いので、迷ったらまず、会社にコンタクトをとってみることをおすすめします。
次に、管理規約や建築基準法などの法的な制約も確認しましょう。特にマンションや集合住宅では、配管や排水の配置変更ができないことがあるため、事前に管理規約をチェックする必要があります。
工事中の過ごし方
キッチンリフォーム中は、キッチンが使えない期間が発生します。リフォームの規模によりますが、一般的に1週間から2週間程度が目安です。この期間中は、仮設キッチンを設けたり、外食やテイクアウトを利用するなど、普段の生活に支障が出ないよう工夫が必要です。
工期の目安と工事中の生活スタイルへの影響
工事の進行状況や予期せぬトラブルにより、工期が延びる可能性も考慮しておきましょう。リフォーム会社と密にコミュニケーションを取り、工事の進捗を確認しながら柔軟に対応することが求められます。
また、工事期間中は騒音やホコリが発生するため、近隣住民への配慮も必要です。特にマンションなどの集合住宅では、工事時間帯の制約や、共用部分の使用について事前に許可を取ることが重要です。
初心者でも失敗しない、キッチンの選び方
キッチンを選ぶ際には、デザインや機能だけでなく、使い勝手やメンテナンスのしやすさも重要な要素です。失敗しないためのキッチン選びのポイントである、下記の5点について解説します。
・使いやすさを考慮したレイアウト選び
・ワークトライアングルの意識
・キッチンの高さや動線の設計
・素材やオプションの選択方法
・耐久性や掃除のしやすさを考慮した素材選び
使いやすさを考慮したレイアウト選び
キッチンの使いやすさを決める要素の一つがレイアウトです。I型、L型、U型、アイランド型など、さまざまなタイプがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
例えば、I型はシンプルでスペースを有効活用できる一方、L型やU型は調理スペースが広く、複数人での作業がしやすいという利点があります。アイランド型は、家族やゲストとのコミュニケーションが取りやすいのが特徴です。
ワークトライアングルの意識
効率的なキッチン動線を作るためには、シンク、コンロ、冷蔵庫を結ぶ「ワークトライアングル」を意識することが大切です。これにより、調理の際の動きがスムーズになり、料理の時間が短縮されることが期待できます。各要素の距離はなるべく近く、それでいて適度なスペースを確保することが理想的です。
キッチンの高さや動線の設計
キッチンの高さは、作業のしやすさに直結します。一般的に、シンクや調理台の高さは、立った時に腕を自然に下ろした状態で肘から10cm下あたりが最適と言われています。自分に合った高さを選ぶことで、長時間の調理でも疲れにくくなります。また、冷蔵庫や食器棚など、頻繁に使用する収納との動線も考慮して設計することが大切です。
素材やオプションの選択方法
キッチンの素材選びも重要なポイントです。インテリアで選ぶか機能性を重視するか、ショールームで説明を聞いてもなかなか決められませんよね。
例えば、ステンレスは耐久性があり、清掃がしやすい一方で、指紋が目立ちやすいという欠点もあります。また、人工大理石は見た目が美しく、カラーバリエーションも豊富ですが、傷がつきやすい場合があります。自分の生活スタイルや好みに合わせて素材を選びましょう。
オプションについても、食洗機やビルトインコンロ、収納機能など、便利な機能がたくさんありますが、予算とのバランスも考慮する必要があります。必要な機能をしっかりと見極め、無駄なオプションを避けることがコストダウンにつながります。
耐久性や掃除のしやすさを考慮した素材選び
キッチンは毎日使用する場所なので、耐久性や掃除のしやすさを考慮することが重要です。特に、天板やシンク、壁材や床などは汚れが付きやすいため、掃除がしやすい素材を選ぶことがポイントです。
例えば、ステンレスやセラミック製のワークトップは、耐久性が高く、清掃が簡単です。耐久性とメンテナンス性を重視して素材を選ぶことで、長く快適に使用できるキッチンを作り上げましょう。
リフォーム会社の選び方と見積りのポイント
リフォームを成功させるためには、信頼できるリフォーム会社を選ぶことが重要です。また、見積りを取得する際にもいくつかのポイントを押さえておく必要があります。下記の3ポイントをおさえましょう。
・信頼できる会社の探し方
・実績や口コミを参考にする
・見積もり時に確認すべき重要事項
信頼できる会社の探し方
リフォーム会社を選ぶ際には、実績や評判をチェックすることが大切です。まずは、過去の施工事例や口コミを参考にしましょう。また、リフォーム業界においては、信頼性の高い会社を選ぶための認定制度や資格があります。
例えば、建築士資格を持つスタッフが在籍している会社や、リフォーム業界の団体に加盟している会社は、一定の信頼性があると考えて良いでしょう。自分の想定するイメージに近い施工業者や会社がお住まいの地域に対応しているかも確認しましょう。
実績や口コミを参考にする
口コミサイトやSNSでの評価も重要な情報源です。実際にそのリフォーム会社を利用した人の声を確認することで、施工の質や対応の良し悪しが分かります。また、会社のウェブサイトで公開されている施工事例も参考になります。自分の希望するリフォームに似た事例があるかどうかを確認し、具体的なイメージを膨らませましょう。
見積り時に確認すべき重要事項
工事内容の詳細確認
見積りには、どのような工事が含まれているかを詳細に記載してもらいましょう。特に、仮設工事や諸経費がどの程度含まれているかを確認することが重要です。自分の要望と合わない場合には、相談が必要です。
諸経費の透明性
見積りに含まれる諸経費の内訳が不明瞭な場合、後から追加費用が発生する可能性があります。諸経費の内容については、納得できるまで説明を求めましょう。
保証内容の確認
リフォーム後の保証がどのようになっているかも重要です。工事後に不具合が発生した場合、どのような対応が受けられるのかを事前に確認しておくことで、安心してリフォームを進めることができます。
キッチンリフォームの補助金・助成金情報【2024年版】
キッチンリフォームを計画する際、補助金や助成金を活用することで、費用を抑えることができます。2024年には、環境配慮型のリフォームやバリアフリー改修に対して、さまざまな補助金が提供されています。
補助金の概要と対象工事
環境省や経済産業省、国土交通省が実施するエコリフォーム補助金は、エネルギー効率を高める設備の導入や、断熱性能を向上させるリフォームに対して補助金が支給されます。例えば、エコキッチンの設置や、断熱材の導入が対象となる場合があります。
また、バリアフリー改修については、高齢者や障がい者の生活をサポートするためのリフォームが対象となり、手すりの設置や段差解消などが補助金の対象です。
利用できる助成金制度の紹介
各地方自治体でも、独自のリフォーム助成金制度を設けていることがあります。
秋田県では、「令和6年度秋田県住宅リフォーム推進事業」を実施しており、子育て世帯、県外からの移住・定住世、断熱・省エネ改修工事を行う世帯に最大60万円の補助金があります。
また、秋田市でも「令和6年度秋田市住宅リフォーム推進事業」を実施しており、秋田市内に住所があること、市税の滞納がないこと、自らが住居する住宅の増改築をすることなどに該当する場合、最大5万円の補助金がでます。
リフォーム計画を立てる際は、地元の自治体のウェブサイトで最新の助成金情報を確認し、活用することをお勧めします。
まとめ
キッチンリフォームは、家族全員が快適に過ごせる空間を作るための大切なステップです。予算に応じた計画的なリフォームを行うことで、機能的で美しいキッチンを実現することができます。
また、費用を抑えるためには、工事内容の見直しや、複数の見積りを取得するなどの工夫が必要です。信頼できるリフォーム会社をパートナーとして選び、細部にまでこだわったリフォームを行うことで、長く愛されるキッチンを手に入れることができるでしょう。
理想のキッチンを実現するために、この記事で紹介したポイントを参考に、しっかりと計画を立て、素敵なリフォームを成功させてください。
PROFILE
リノベ秋田編集部
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。